良いお年をお迎えください 6th. - 中島みゆき「産声」

もはやこのブログも、年末の振り返り記事を 年一でアップするだけの場と化しております。 特に今年はあまり書く気が起きないまま、 続けてきたこの習慣を失くすのも勿体ないなぁと 賞味期限の切れたもみ海苔をもしゃもしゃと 鷲掴みで食べながら書き始めたわ…

変わっているのは人間の方 - 中島みゆき『世界が違って見える日』

みゆきさんの新しいアルバムが、 3年ぶりにリリースされました。 コロナ禍下の長い沈黙を経て発売された 今回のアルバム、やはりいつも以上に 特別な位置づけになることは必定でしょう。 今回は、近年(と言っても2,30年ですが) には珍しく、歌詞カード…

良いお年をお迎えください 5th. - 中島みゆき「Tell Me, Sister」

自分の1年間を振り返るこの、 「良いお年をお迎えください」シリーズ (なんじゃそりゃ)も、とうとう5年目。 こうなったら10年目まで続けたい。 その頃私は30代も後半。あなおそろしや。 とはいえ既にもう上半期のことなど、 憶えてなんかいられないお年…

ハンバートハンバートの歌がとても良いので

最近ハンバートハンバートという 夫婦デュオにハマっておりまして。 主だった歌の作詞作曲を旦那さんである 佐藤良成さんがなさってるんですが、 僕の好みの方向性で良い詞を沢山書かれてて、 かつ音楽もフォーク・カントリー調が多くて 詞との相性がすごく…

良いお年をお迎えください 4th. - 中島みゆき「36時間」

2021年も、コロナ禍の1年となってしまいました。 ワクチンのおかげで、 下半期にはだいぶ動きやすく なったとはいえ、海外には未だ出られず。 社会人になってから、年に1~2回程度しか 行っていなかったけれど、 毎年行くようにしていたのは 行かなくなる…

10. すべてを書き終えて -気付いたら、ゲイだった

実はこのシリーズは、 読んでもらえたら良いかも、という 具体的な相手が存在していて、 それもあって思いついた企画です。 良かったらこれ読んで、なんて その人に言うつもりはないですけどね。 自分の過去が何かの足しになる自信はないし、 「これ」と差し…

9. いまのきもち -気付いたら、ゲイだった

幼いころの僕は、大人からの評価がすこぶる良 かった。「良い子」で「頭が良」く、「育ちが良」 い。僕は大人の会話に耳をそばだてるのが大好き で、どうすれば良い評価を得られるのか知ってい たし、そういう自分を演じることは、そういう自 分であるという…

8. そんなため息、TVドラマでも見たことない -気付いたら、ゲイだった

ある日、夕食時に会社から家に帰ると、 母の様子が、明らかにおかしい。 他人に聞かせることが目的かのように、 強く短く、吐き切るようなため息。 それを、何度も何度も繰り返すのです。 食事中、のべつ幕なしにその状態ですから、 当然、大丈夫かと声を掛…

7. トキかライチョウか、はたまたオオサンショウウオか -気付いたら、ゲイだった

kumazzzoさんの後押しに心を決め、 大学2年になると同時に、 早稲田大学を拠点とする セクシュアルマイノリティサークル、 「GLOW」への入部を果たしました。 結論から言えば、その後3年間、 つかず離れずの距離感で 所属し続け、卒業していきます。 とは…

6. ブロガーさんとの接触、そして初めての -気付いたら、ゲイだった

一般ゲイのブログや、 歌川さんの記事を追いかけながら、 僕はだんだんと、学校の委員会系活動に のめりこむようになっていきます。 運動会とか文化祭とかの委員ですね。 同時に、正式(?)な初恋も経験しますが、 過去ブログでも紹介したように 10年も前に…

5. やっぱりブログが好き -気付いたら、ゲイだった

さてさて、小学生のうちは、 無邪気にエロだけ追いかけて キーボードを叩く日々だったわけですが、 そんな検索を続ける中で、 気になるブログを発見します。 「ponpokoのひとりごと」 ほらそこ! ぽんぽこ狸体形が好きなだけでしょ、 という図星な突っ込みは…

4. 「当サイトはリンクフリーです。」 -気付いたら、ゲイだった

というわけで、前回の続きです。 小学校高学年当時のゲイボーイ(意味が違う) であった僕を満足させたもの。それは、 イラストや漫画、文章を公開する個人HPでした。 HPはホームページと読んでくださいね。 ヒューレット・パッカードでもなければ、 ヒット…

3. 気付くことから、すべては始まる。 -気付いたら、ゲイだった

前回は大幅に道をそれましたが、 シリーズの趣旨に戻ろうと思います。 小学4年生くらい、 ちょうど家庭の雰囲気が向上し始めたころ、 僕には、「ゲイの自覚」という大イベントが 訪れるわけでございます。 自覚には至っていなかったとはいえ、 少し戻って小…

2. どんな家庭も、少しは壊れている -気付いたら、ゲイだった

さて、まだ2回目だというのに、 シリーズタイトルとは関係のない話を少しします。 ちょっとシリアスになりますが、 次回には元のおちゃらけに戻りますので、 ちょっとだけお付き合いを。(笑) 私の幼少期は、比較的恵まれたものでした。 父親の年収がそれほ…

1. 二時間ドラマには、何故スナックの女たちが頻出だったのか。 -気付いたら、ゲイだった

幼いころから、好みが妙に女の子っぽい、 というのは、ゲイあるあるのひとつ。 もちろん、そうでない人も たくさんいるようですが、 僕なんかはまさに、 そのあるある側のほとりを闊歩する 典型的な幼稚園児でございました。 世代的に代表格に挙げられる、 …

0. おはなしを始める前に -気付いたら、ゲイだった

唐突に我が身の来し方を語り始めるのが 気恥ずかしいように思われて、 ついしたためる、序章。 そんな前置きをすることも、 それはそれで勿体ぶるようで、 と、言い訳をしつつの、序章。 まぁ、本当のところは、 何とも思っていないのだけれど。 2021年現在…

良いお年をお迎えください 3rd. - 中島みゆき「ランナーズ・ハイ」

2020年=新型コロナウイルス。 そんな一年が終わろうとしています。 コロナ禍の影響を一切受けなかった人が 地球上にいったい何人いるだろうかと思うと、 改めて、その異常さが実感されてきます。 2019年1月3日の記事にも書いたのですが、 2018年~2020年の3…

振り返りのススメ - 中島みゆき「旅人よ我に帰れ」

「日本人 睡眠」と検索窓に入力すれば、 やれ日本人の平均睡眠時間は世界ワースト1だの、 睡眠に悩みを抱えている人が何%だのと、 ネガティブな情報には事欠きませんが、 何を隠そう、いや何も隠せない。 私だって、比較的睡眠には難ありの身。 寝つきが悪…

やりたいことと、できることと。

もともとから、 友達が少ない方なのは確かだけれど、 「同じ試験を通った人」とか、 「歳が同じ」とか、 そういう枠の外での出会いが増えるに従い、 仲良くなれる人との出会いも 増えていったなぁ(微増)と思うので、 学校ってやっぱり 向いてなかったんだ…

『性的に男性同士の接触がある人も多い。』

Buzzfeedの岩永直子さんが、 厚労省クラスター対策班の西浦博教授に インタビューを行った記事が丁寧で、 ありがたい情報発信だと思います。 https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-nishiura さて、この記事の中に、以下の記述があります。 現…

良いお年をお迎えください 2nd. - 中島みゆき「問題集」

令和元年が終わろうとしております。 個人的に今年は、秋になるとともに、 それこそカチリと音がするかのように 日々の流れが変わった年でした。 本職の方では、配属以来のお客様と並行で 別のお客様の仕事がようやく始まり、 新しい上司とふたり、初めての…

自分を振った男が

自分を振った男が舞台上に居るのを 客席から観るのは、これで二人目だ。 一人目の時は、振られる前にチケットを 取ってもらっていた。 その舞台には別の知り合いも居て、 行かないという選択肢は あまり考えに浮かばなかった。 舞台上にその人が現れた時には…

焦点距離は時をも超えて - 中島みゆき「愛だけを残せ」

人を見る時の「焦点距離」というのが、 最近の脳内マイブームになっています。 ちょっと何言ってるかわからない、 と、あなたの中の富澤さんは言うでしょう。 とりあえず、一つ思い出話をさせてください。 小学校6年生の頃に、学年一の「問題児」と 座席の班…

声を出さない日本人 - 中島みゆき「ささやかな花」

社会人になってから、 これまで7ヶ国を訪れました。 なかなか長い休みは取れないので 行先は近場のアジアばかりでしたが、 昨年9月には初めてアジア圏を出て シドニーに行き、今年の6月には アトランタへ、初の海外出張。 海外在住経験があるわけでもなく、 …

画家・山口晃さんの、透明な「技術」論

久しぶりの投稿です。 無駄な無理はしない主義なので、 思い立ったら投稿、という感じで ゆるゆるとやっていく所存です。 私自身の僅かばかりの変化が 追えるようなブログになっていたら 良いな、などと目論んでおります。 以前、ほぼ日のインタビュー記事が…

太陽は雨乞いに応えられるか - 谷山浩子「雨になりたい」

「何となくだけど。 彼にとって欲しい愛は雨で、 僕にとって欲しい愛は太陽なのではと。 彼は、なんかどこから降ってくるかは あまり問題じゃない感じするの。」 「人に好かれていたい、とか? 常に好きでいてほしい? 万人に愛されたい?」 「問題なのは総…

3.11の月イチあずまんフォーエバー - 中島みゆき「水晶球」

震災からちょうど8年の昨日。 その日だからこそのネット記事や、ツイート、 ラジオを耳にすると、記録を残さずには 済ませられないな、と、いつもなら下書きを 少し寝かせるところ、浅漬けでの投稿です。 奇しくも今日、J-Wave "JAM THE WORLD" では 月イチ…

最貧困女子 - 中島みゆき「顔のない街の中で」

こんにちは。 社会派ブロガーのげんきです。(?) なんだか今年は、 ブックレビューブログになってしまいそうな、 そうでもないような気配がしています。 最近読んだ本で衝撃的だった、 鈴木大介さんの著作が今回の話題です。 「売春・窃盗・詐欺の現場取材…

ナオさんの命日 - 中島みゆき「二隻の舟」

今日はナオさんの命日です。 もう亡くなってから4年も経ちますが、 命日を意識したことが一度もなく、 これからはちゃんと この日に思い出そうということで、 スマホのiOSカレンダーに 繰り返し予約をしました。 便利な時代になりました。 ナオさんとは、 …

生まれ変わり繰り返す、悲しみとの決別 - 中島みゆき「HALF」

みゆきさん(中島みゆき)を追いかけ始めて 気が付けば、13年。 あ、追いかけると言ってもそれは みゆきさんが歌う世界を 追いかける、ということで、 ラジオに投稿するとか、 ライブの出待ちをするとかは 一切したことがありません。 もし、レギュラー当時…